彼女の夫 【番外編】あり
俺は彼女の手を握った。
「蒼、俺には婚約者なんていなかった。蒼だけだったんだ」
「え? そんな・・でも」
「坂本さんから聞いたんだろ? 俺には決まった婚約者がいるから・・って」
俺の口から『坂本』という名前が出たことで、彼女は明らかに動揺した。
ここで更に、俺の不倫疑惑や彼女の離婚について話すことで、彼女を追い詰めたりしないだろうか。
でも・・。
「玲生さん・・・・あの、私・・・・」
握った手が冷たくなっている。
彼女は、自ら話そうとしているようだった。
「大丈夫だ、蒼。蒼が何を話しても、俺は大丈夫だから」
俺から話しても良かったけれど、話すことで彼女の気が済むのなら、そうさせたいと思った。
「私・・・・玲生さんと出会う前に、坂本と結婚してた。黙ってて・・ごめんなさい」
そう言って彼女は俯いたけれど、俺は嬉しかった。
改めて、彼女と俺が付き合っていたことに何の問題も無いと分かったから。
「蒼、顔を上げて。もういいんだよ。ね、俺の話も聞いてくれる?」
顔を上げた彼女は、俺の問いかけに頷く。
「俺も、蒼に謝らなきゃいけないことがあるんだ」
「え・・?」
「2年前、俺は坂本さんに『蒼から手を引いてほしい。自分は蒼の夫だ』って言われてね・・。よく調べもせずに、それを信じた。不倫なんてとんでもない、とにかく会社に影響があっては困る。そればかり考えて、蒼にちゃんと向き合おうとしなかったんだ。ひとりにしてごめん・・・・蒼」
俺は、頭を下げて彼女に謝罪した。
「蒼、俺には婚約者なんていなかった。蒼だけだったんだ」
「え? そんな・・でも」
「坂本さんから聞いたんだろ? 俺には決まった婚約者がいるから・・って」
俺の口から『坂本』という名前が出たことで、彼女は明らかに動揺した。
ここで更に、俺の不倫疑惑や彼女の離婚について話すことで、彼女を追い詰めたりしないだろうか。
でも・・。
「玲生さん・・・・あの、私・・・・」
握った手が冷たくなっている。
彼女は、自ら話そうとしているようだった。
「大丈夫だ、蒼。蒼が何を話しても、俺は大丈夫だから」
俺から話しても良かったけれど、話すことで彼女の気が済むのなら、そうさせたいと思った。
「私・・・・玲生さんと出会う前に、坂本と結婚してた。黙ってて・・ごめんなさい」
そう言って彼女は俯いたけれど、俺は嬉しかった。
改めて、彼女と俺が付き合っていたことに何の問題も無いと分かったから。
「蒼、顔を上げて。もういいんだよ。ね、俺の話も聞いてくれる?」
顔を上げた彼女は、俺の問いかけに頷く。
「俺も、蒼に謝らなきゃいけないことがあるんだ」
「え・・?」
「2年前、俺は坂本さんに『蒼から手を引いてほしい。自分は蒼の夫だ』って言われてね・・。よく調べもせずに、それを信じた。不倫なんてとんでもない、とにかく会社に影響があっては困る。そればかり考えて、蒼にちゃんと向き合おうとしなかったんだ。ひとりにしてごめん・・・・蒼」
俺は、頭を下げて彼女に謝罪した。