彼女の夫 【番外編】あり
そっ・・と頬に彼女の手が伸びてきて、俺は頭を上げた。
「玲生さんだけが悪いんじゃない。だからそんなふうに謝らないで。ね?」
「蒼・・」
「もう過ぎたことなのだし、お互いの誤解も解けた。だけど・・・・。玲生さんがこのタイミングで現れたのは、なぜなの?」
俺は数日前に、編集者・・坂本に会ったと彼女に伝えた。
その時、全てを話してくれたことも。
「そう・・だったんだ・・」
「うん・・。でも、坂本さん自身も『恨んでないのか』って言ってたけど、そういう気持ちは無くてね。とにかく蒼に会ってもいいんだって、一緒にいても誰にも後ろめたいことなんてないんだって、それしか頭に無かった。
元々、こっちでレセプションに出る予定があって来ることになってたから、蒼がロサンゼルスにいるって聞いて、必死に手掛かりを探したよ」
「・・さっきは、振り返ったら玲生さんがいて・・。本当に心臓が止まるかと思ったんだから・・・・っ・・」
彼女は両手で顔を覆った。
すぐに嗚咽が聞こえてきて、俺は隣に座って彼女を抱き締めた。
「驚かせてごめん・・。声をかけようとしたんだけど、いざ蒼を前にしたら何だか怖くなって、声が出なくなった。蒼は俺を待ってたのかって、会いたかったのは俺だけなんじゃないかって、そう考えたら足だってすくんだ。
蒼を連れて行った外国人が現れた時は、彼が蒼の恋人だと思ったから、もう本当に終わりだって落ち込んだんだぞ」
その後、失意のあまり泣いたことは黙っていた。
「玲生さんだけが悪いんじゃない。だからそんなふうに謝らないで。ね?」
「蒼・・」
「もう過ぎたことなのだし、お互いの誤解も解けた。だけど・・・・。玲生さんがこのタイミングで現れたのは、なぜなの?」
俺は数日前に、編集者・・坂本に会ったと彼女に伝えた。
その時、全てを話してくれたことも。
「そう・・だったんだ・・」
「うん・・。でも、坂本さん自身も『恨んでないのか』って言ってたけど、そういう気持ちは無くてね。とにかく蒼に会ってもいいんだって、一緒にいても誰にも後ろめたいことなんてないんだって、それしか頭に無かった。
元々、こっちでレセプションに出る予定があって来ることになってたから、蒼がロサンゼルスにいるって聞いて、必死に手掛かりを探したよ」
「・・さっきは、振り返ったら玲生さんがいて・・。本当に心臓が止まるかと思ったんだから・・・・っ・・」
彼女は両手で顔を覆った。
すぐに嗚咽が聞こえてきて、俺は隣に座って彼女を抱き締めた。
「驚かせてごめん・・。声をかけようとしたんだけど、いざ蒼を前にしたら何だか怖くなって、声が出なくなった。蒼は俺を待ってたのかって、会いたかったのは俺だけなんじゃないかって、そう考えたら足だってすくんだ。
蒼を連れて行った外国人が現れた時は、彼が蒼の恋人だと思ったから、もう本当に終わりだって落ち込んだんだぞ」
その後、失意のあまり泣いたことは黙っていた。