彼女の夫 【番外編】あり
ブブブブ・・ブブブブ・・・・。

ん・・電話?

ベッドサイドのスマートフォンに手をかけると、セットしたアラームが俺の起床時間を表示していた。


「ん・・玲生さん、もう・・時間?」

眠そうな目で、彼女がゆっくりと瞬きをする。
俺は彼女の髪を撫でながら、その存在をとても愛しく思った。

「蒼はまだ寝てていい。少しだけ、秘書に電話してくるから」

頷いて目を閉じた彼女をベッドに残し、俺はベッドルームを出て高澤に電話した。


「高澤、いまどこにいる?」

『会長と羽田空港にいます。特に問題も無いようですし、予定通り今夜の便で向かいますね』

「待ってるよ。会長を頼むぞ」

『承知しました。何かあれば機内からメッセージを送りますから』

明日のレセプションに出席するため、親父と高澤もロサンゼルスに来ることになっていた。

特に高澤は、俺がロサンゼルスで仕事ができるように赴任してくるという。
ロサンゼルスの友人と、むしろ頻繁に会えるのが嬉しいとも言ってくれた。

親父もこの機会に彼女に会ってくれるらしく、後で彼女にも、親父のことを話さなければと思っている。


ベッドルームに戻り、まだ眠っている彼女の隣に潜り込んだ。

これから、ずっとこんな朝を迎えられるんだな・・。
幸せだなと思いつつ、彼女の額にキスをした。

「ん・・」

寝返りをうった彼女を後ろから緩く抱き締め、首筋に唇を寄せる。

なんだか急に証(あかし)を残したくなり、強くない程度に首から肩のラインを吸い上げた。

「もぅ・・玲生さん・・・・キスマークつけないで」

睨む彼女も、可愛かった。


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