だからこの恋心は消すことにした。
私みたいな人間はどうやら稀らしい。
それでも魔法使いと人間は根本こそ違うとはいえ、私には同じに見えた。
同じ心を持つ存在。私たちは違うところもあるけれど、話ができて、心を通わせることができる。
一緒なのだ。私たちは。
「私の言葉を信じてね。どうか次は苦しい恋にはならないように」
「…はい。ありがとうございます、アラン」
私に優しく微笑むアランに私も同じように微笑む。
私の顔を見たアランは「それじゃあ、最後の仕上げに取り掛かりましょう!絶世の美女に仕上がるわよ!」と明るく言って、筆を取った。