愛してると言わせたい――冷徹御曹司はお見合い妻を10年越しの溺愛で絆す
「でも、それは朝陽さんの稼ぎであって、私のお金じゃないので――」
「俺たち夫婦の共有財産だよ。ふたりのために使おう。お金は貯めているだけでは経済が回らない。景気が下降するばかりだ。金銭的に余裕のある者はどんどん使うべきなんだよ」
(そういうものなの?)
長らく節約生活を送ってきたため、社会全体という視点でお金の使い方を考えたことがなかった。
そんな贅沢をしていいのかという戸惑いはあるが、反論できずに頷く。
「わかりました」
完全に納得していないのは表情から伝わったと思うけれど、夫は話を先に進める。
「三つ目のルールは〝楽な方や楽しいと思う方を選択する〟」
たとえば料理に関して、今日のように疲れている日は無理して作らず、出来合いのものを買ったり出前や外食にしたりする。
作らなければという義務感は捨て、作りたいと思った時だけ料理すればいいと言われた。
成美の眉尻が下がる。
「もしかして、料理を作って待っていられるは迷惑でした? 私の手料理を喜んでくれていると思っていたんですけど……」
「俺たち夫婦の共有財産だよ。ふたりのために使おう。お金は貯めているだけでは経済が回らない。景気が下降するばかりだ。金銭的に余裕のある者はどんどん使うべきなんだよ」
(そういうものなの?)
長らく節約生活を送ってきたため、社会全体という視点でお金の使い方を考えたことがなかった。
そんな贅沢をしていいのかという戸惑いはあるが、反論できずに頷く。
「わかりました」
完全に納得していないのは表情から伝わったと思うけれど、夫は話を先に進める。
「三つ目のルールは〝楽な方や楽しいと思う方を選択する〟」
たとえば料理に関して、今日のように疲れている日は無理して作らず、出来合いのものを買ったり出前や外食にしたりする。
作らなければという義務感は捨て、作りたいと思った時だけ料理すればいいと言われた。
成美の眉尻が下がる。
「もしかして、料理を作って待っていられるは迷惑でした? 私の手料理を喜んでくれていると思っていたんですけど……」