愛してると言わせたい――冷徹御曹司はお見合い妻を10年越しの溺愛で絆す
照れながら聞くと、夫に後ろから抱きしめられた。

「そりゃ抱きたいさ。ひと月もご無沙汰だ」

子供が小さいとなかなか夫婦の時間が取れない。

赤ちゃんの頃に比べたら続けて寝てくれるようになったが、今でも夜間に二回は泣いて起きるので、朝陽に体を求められても応じられない時があった。

「疲れていると思うけど、今夜少しだけ付き合ってくれないか?」

蠱惑的な甘い声で誘われ、うなじにもキスされたら、成美もその気になる。

鼓動を高まらせて頷いたが、残念ながら絶対とは言えない。

「清香次第です。今日は二回お昼寝していますし、誕生会の興奮もあります。なかなか寝てくれなかったら、今夜は諦めてください」

「今すぐ清香を起こそう」

朝陽が成美から離れたら、ちょうど清香が起きたようだ。

すっきり目覚められなかったようで、声を上げて泣いている。

成美が急いで立ち上がろうとしたら、朝陽に肩を押さえられた。

「俺が抱っこする」

(朝陽さんがわかりやすく張り切っている。体を重ねたいのをそんなに我慢していたんだ。私も久しぶりだからか、今からドキドキしてる……)

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