イケメンドクター今世も梅香の君にめぐりあいて再び愛す

 翌日、紫は光琉の部屋で食事を作って、疲れていたせいか眠ってしまった。
 光琉は部屋に帰ってきて無防備な姿のままソファの上で寝ている紫を見て、ドキドキした。

 風呂上がりでいい匂いがする上に、胸のところが少し見えていてふっくらしている紫は色っぽかった。
 仕事ではまとめている黒髪がほどいているせいで、流れるようにうなじから見えている。

 そういう目で彼女を見たことがなかったのに、はじめて女として意識してしまい、光琉は動揺した。

 近寄った光琉は無意識に彼女の頬にキスをしてしまった。

 自分の気持ちが隠しきれないところまで来たと再認識した光琉は、アプリのこともあり紫をじっと見つめて考えた。

 紫は玄関の音でうっすら起きかけていた時に、遠くから光琉の声がした。

 「どうしてこんな格好で寝てるんだよ。俺を試しているのか?俺がどれだけ我慢してるかお前わかってないだろ」
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