危険な彼に焦がれて


「珠那ちゃん、これも試着させてもらおう?」


「はいはい、分かった」


もうこれで15着目。


さすがに疲れていたから、返事は雑になる。


店員さんに言って試着させてもらうことになり、白いワンピースに着替えた。


白いワンピースを着た私の姿を鏡で見て、やっぱり似合わないなと思う。


「珠那ちゃん、着替えた?」


「えぇ」


優雅さんの問いかけに返事をし、カーテンを開けた。


「うん、やっぱり似合うね」


にこやかに笑ってそう言った優雅さんに周りの女性客の悲鳴が上がる。


「いいなぁ、あんなイケメンに似合うって言ってもらえるなんて」


「羨ましすぎるんだけど~」


こそこそと本人達は聞こえていないつもりかもしれないけど、思いっきり聞こえている。


私にも聞こえているくらいだし、多分優雅さんにも聞こえているでしょうね。

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