危険な彼に焦がれて


優雅さんの言葉に自分で選んだ服を思い返すと、確かに全部黒い服を選んでいた。


「別に好きじゃないけど。ただ私には黒しか似合わないから」             


情報屋になったばかりの頃、信頼してもらえるように要求されたことは何でもやった。


その中にはハッキングとか犯罪行為も含まれている。


まぁ、ハッキングに関しては情報を得るために今もやっているけど。


汚いことをしてきた私には黒がお似合いなのだと改めて自覚できた気がした。


「そんなことないと思うけどね?珠那ちゃんって容姿が整ってるから、どんな色でも似合うよ」


「それはありがとう」


どうせお世辞なのにいちいち否定するのは面倒くさいから、適当に流した。


優雅さんからは何故か苦笑されてしまったけど。

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