危険な彼に焦がれて


どこかムッとしている様子の優雅さん。


こういう表情もするんだ。


大人っぽい一面しか見たことなかったけど。


「それに、俺今まで女の子に可愛いとか言ったことないよ」


「それ、本当に?」


信じられなかった。


いつもさらっとそういうことを言うから。


「本当だよ」


「じゃあ、何で私には言うの」


「それは俺が珠那ちゃんに対して本当にそう思っているからだよ」          


本当に思っているのだとしたら、やっぱり眼科に行った方がいいとしか思わない。


「だとしたら、やっぱり優雅さんが変わっているだけでしょ」


「ほんと響かないね、珠那ちゃんには」


ほんの少し呆れ顔をされてしまった。


そんな顔をされないといけないようなことを言ったつもりはないんだけど。

< 62 / 72 >

この作品をシェア

pagetop