危険な彼に焦がれて


「教えるはずがないでしょ。あなたも知っての通り、私は久我組の情報屋よ。久我組の情報を教えるということはそれは裏切りを示す。裏切るような真似は絶対にしない」


「チッ、んなこと聞いてるわけじゃない。お前はただはいと言えばいいんだよ。教える気がないなら、無理やりにでも聞き出してやる」


結局こうなるのね……


仕方ないか。            


──男との勝負はすぐに片がついた。


「くっそ、何でお前そんなに強いんだよ」


「私が強いんじゃなくて、あなたが弱いだけよ」


勝てないと思う人は結構いる。


優雅さんとか潤さんとか、他にもたくさん。


地面に転がっている男は、今まで私が相手をしてきた人達と変わらなかった。


攻撃もワンパターンなのよね。


勝負はついたということで立ち去ろうとすると……

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