見つけたダイヤは最後の恋~溺愛は永遠の恋人だけ~
私は冷蔵庫からミネラルウォーターのペットボトルを出して、それをグラスに注いだ。

そしてボトルを冷蔵庫に戻し、お水を飲もうとしたら…今カウンターに置いたばかりのグラスがない。

「あれ?」

きょろきょろとカウンターやシンクを見回すもなくて。

「水?」

「うん…さっき入れたばっかりなのにどこに置い……あっ!それ!」

伊織が、まさにそのグラスを持って私が入れたお水をゴクリゴクリと飲んでる…

「ん?」

伊織は私をチラリと見て、またグラスに口をつけた。

「私が飲もうと思ったのにぃ…」
ぷう、と軽く口を尖らせた。

すると伊織がやってきて、私に口づけた瞬間、口の中に少しずつ水が入ってきた。

「ん…」
それをコクリと飲み込む。

…まさか口移しで飲まされるなんて思ってもみなくて。
はぁ……顔が熱い……


「水、おかわりいる?」

グラスを少し持ち上げ、妖艶な笑みを浮かべた伊織が、そう私に尋ねる。

「う、ううん…」
何だか気恥ずかしくなって、下を向いて首を振った。


「じゃあキスのおかわりは?」

「え?」

「だから、キスのおかわり。いる?」

「え…あの……え…っと…」

「ふ、いらないの?さっきは乃愛からキスしてくれたのに」

「や…それは……」
…言われると恥ずかしい…

「まぁ…いらないっつってもするんだけど」

えっ、

て言う前にもう…キスのおかわりが来た。


「乃愛……可愛い…」

頬を撫でられて、唇をはむはむされながら舌で愛撫されるの、すごく気持ちいい…

「ふぁ……」

伊織のキスは…気持ちを代弁するかの様に……熱くて…激しくて…でも甘くて。

「は……乃愛……俺の…俺だけの…乃愛だからな…」

口内で舌を絡ませながら、私の存在を確かめる様に、頭…頬…耳…首と伊織の手のひらが優しくなぞっていく。

伊織の私を求める想いがひしひしと伝わって、胸と下腹部の奥がきゅうっと疼く…


唇が解放されたと思った次の瞬間にはもう耳朶をちゅるりと舐められていた。

「ひゃっ」

「ふ、乃愛は耳、弱いよね」

「そんなことな……ひゃあんっ」

これって甘噛み…?
ふあぁ…ゾクゾクしちゃった…

「…弱いじゃん。可愛い」ちゅっ

や…耳元で囁かないで……そこでキスしないで…
伊織の色っぽい声にクラクラしそう…

「ふ…乃愛の顔が蕩けてきた。…もっと蕩かしたくなるんだけど」

ドクン…

その言葉に、私のオンナの意識がこれからされる事に期待を抱いている…

と同時に、私の理性はまだどこかで恥じらいを捨てきれないでいた。


さっきまで耳を舐めていた舌が、今は首筋を這っている…

「んん……はぁっ……」

くすぐったいのとゾクゾクするのとでつい声が出てしまい、恥ずかしくて手で口を押さえた。

「何で?聞かせてよ、乃愛の声」

「や……」

「ケガが治ったら理性は失くすって約束したよね?指切りしたよね?」

「あ…したけど…でもっ」

「え、乃愛は約束破んの?マジで?え、約束破っちゃうんだ、悪いコなんだぁ、へぇ?」

「む……破りません」

「そぉ?じゃあ理性なんて失くして素直に俺に愛されてよ」

「…伊織ってイジワル」

「ははっ、だって乃愛が可愛いんだもん。大好きな乃愛の蕩けた声を聞きたいんだよ」

「でもやっぱり恥ずかしいもん…」

「そっか、じゃあ理性を失くすくらい気持ちよくさせるから…俺に乃愛の全部、愛させて?…ね……俺に…心も体も全部…委ねてよ…」

その言葉と、優しさと色気と…切なさを纏う表情にドクリと胸がなった。

「うん……伊織に全部愛されたい…」

その眼差しにやられた私はたぶん…この時点でもう理性を投げ出したんだと思う。


伊織に愛されたい。

私も伊織を愛したい。
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