見つけたダイヤは最後の恋~溺愛は永遠の恋人だけ~
お母様が用意して下さったおせち料理やお雑煮などごちそうを頂いていると、私に話が振られた。

「乃愛さんのご実家は長野なのかい?」

「いえ、北海道なんです。札幌の郊外にあります」

「北海道かぁ、いいねぇ。親御さんはどんなお仕事を?」

「親父、今その話はいいだろ」

「ううん、いいよ伊織。…私の父は北海道で【相川太陽リゾート開発】という会社を経営しています」

「…その『アイカワ』の漢字は相談の相に三本川の川かい?」

「はい、そうです。札幌に本社があります」

「あぁ!…え、乃愛さんはそこの社長さんの娘さん…?」

「はい。あと大学生の弟が二人います」

「そうかぁ…へぇ……」
「親父、もしかしてこの前話が上がったとこ!?」
「あぁ、まさかそこの娘さんだなんてなぁ」
お父様と柊清さんが驚いている。

「え?何、親父。乃愛の親父さんの会社となんか関係あんの?」

「まだまだ青写真の段階だけどな、北海道に規模の大きい施設を作る構想があるんだ。それで協力してもらえそうな会社を探してた時に北海道の新見くんが教えてくれて名前を知ったんだよ。相川太陽さんは評判もいいみたいで、今年に入ったら話を持ち掛けてみようと思っていたんだ」

「へぇ…大きい施設ね。面白そうじゃん。つってもまぁでかい話だからな、そう簡単には進まないだろうけど。つーか乃愛をダシに使うなよ」

「それはわかってるさ。お前の結婚と仕事とは別の話だからな」


「あの、私は父の仕事の話には触れたこともありませんが、もし父の会社とお話し頂ける様でしたら、仕事とは別で共通の話題の一つとして名前を出して頂ければ嬉しいです」

「乃愛…」

「たぶんお父さんもその方が話しやすいと思うの。ていうか、お父さんから言い出しそう、ふふ」

「そうかい、ではその時には共通の話の一つとして話題にさせてもらおうか」

「はい、よろしければぜひ」

「まぁ…本当に素敵なお嬢さんね。伊織に預けておくのはもったいないわ。乃愛ちゃん、うちで一緒に暮らさない?ウフフ、そうしたら娘が三人になって嬉しいわぁ」

「ちょ何言ってんの、おふくろ。乃愛は俺と暮らすんだから」

「だって瑠那ちゃんもみっちゃんも一緒に住んでるのよぉ?乃愛ちゃんとも一緒がいいわぁ」

「皆さん、こちらにお住まいなんですか?」

「そうなの。ここが母屋で、うちと京太くんとこは廊下で繋がった別々の離れに住んでるの」
瑠那さんが説明してくれた。

「そうなんですか…」
だからガレージも広いし、少し離れてたんだ。

「伊織のご実家、すごく広いんだね…」

「いや、何言ってんの。乃愛ん家の方がすごいよ。マジ驚いたもん。ウチなんて比じゃねぇじゃん」

「え、何なに、乃愛ちゃんのご実家はそんなに広いの?」
瑠那さんが興味深く聞いてきた。

それに伊織は、敷地添いの長い塀の事とか玄関、それに屋根付きの庭の広さなどを自分の感想を織り混ぜて「だからすげぇマジで驚いたんだって」と話した。

「いや…うちはただ土地があるだけで…しかも郊外だし、家も古いし、そんなすごいものじゃないです」
お恥ずかしいくらい田舎だし。

「そっか…乃愛にとってはあれが実家で普通なんだもんな…いやでも全然普通じゃねぇからな?」

「すげぇ、俺、乃愛さんの家に行ってみたい!」

「だから何でハルが行くんだよ」

「ふふ、機会があったらぜひ来てください。古いだけの家ですけど。暖仁くんはうちの弟達とも年が近いから話も合うかもね。あ、弟達は少年野球してたから湊仁くんとも遊べるかな」

「へぇ、楽しそうじゃん」
「僕も行ってみたいなー」

「健斗と快斗の相手をするならハルは体力つけた方がいいぜ?二人ともN国際体育大生だからな」

「え、マジ?俺そこ行きたいんだけど。大学の事、色々教えてくれるかな」

「じゃあ伊織が大先輩としてお話ししたら楽しそうだね、ふふっ」

「つかそれってハルとミナも連れてくってこと?行くなら俺は乃愛と二人がいんだけど」

「ほんとに伊織は乃愛さんに首ったけなんだな」
ハハハと柊清さんが豪快に笑うと皆さんも伊織を弄りながら笑った。


「さぁ、お昼はそろそろおしまいにして、初詣に行きましょう?」

お母様の発声でみんなが片付けを始めた。
女性だけでなく男性の皆さんや子ども達まで。
自然とそれをできることがすごく素敵だなぁって思ったんだ。
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