見つけたダイヤは最後の恋~溺愛は永遠の恋人だけ~
「乃愛、着いたよ。…歩けるか?」
車をホテルの駐車場に停め、助手席の乃愛を起こす。
「ん……あ…ごめん…寝ちゃってた…ふわぁ……ん、歩けるよ」
まだちょっと眠たそうな乃愛が可愛いくて……抱き締めたくてたまらない。
でもそんな空気ではなくて……はぁ…
まだ俺の胸はざわついたまま。
チェックインして部屋に入ると、乃愛が珍しく「先にお風呂使っていいかな」と聞いてきた。
それはもちろん構わないけど…
それは、一緒に入ることを先に拒まれているようで……
そう考えたらズキン…、と胸に重い痛みが走った。
なんか……すげぇ辛い……
…お風呂を済ませた乃愛が、俺に「お風呂、先にありがとね。伊織もどうぞ」と促す。
「ありがと。じゃあ俺も入ってくる」と告げてバスルームへ。
…シャワーを頭のてっぺんから浴びながら考える。
今日、あの時から…俺達の空気が全然違う。
……言葉だけ見れば普段とそれほど変わらないんだけど……
空気が全然違う。
甘い空気が全く見えない……
やっぱ…俺のせいだよな……
はぁ……
話をしたい…けど……
聞いてくれるかな……
乃愛の気持ちが俺にないように思えるなんて…こんなのは初めてで……
あの、元旦那との絆に負けるかも…と思った時とは違う。
乃愛が俺を拒否しているなんて……
どうしていいかわからねぇよ……
すげぇ辛い……苦しい………
胸が張り裂けそうだ……
嫌われたら…別れたいって言われたら……
どうしよう……
やべぇ……泣きそう…俺……
泣きたくなんかねぇのに……
「……っ」
バスルームで天井を見上げ、顔にシャワーを当てながら…静かに涙を流した……