見つけたダイヤは最後の恋~溺愛は永遠の恋人だけ~
…え?
…何だ…その自信に満ちた言い方は…
何でだ……?
俺は絶対何もしていないのに…
そのユキさんの絶対的な自信を覆すカードがすぐには思いつかなくて、そんな俺でさえ心中穏やかでないのだからと乃愛を見ると……
乃愛は俺を見て、ふふっ、と笑った。
それは、気持ちを奮い起たせてるのとは違う、心から俺を信じてくれてる「安心して?」の笑みだと、感じた。
しかし、この場をどうやり過ごそうかと考えを巡らせていると、そこへ【北の森パーク】のスタッフユニフォーム姿の健斗と快斗がバタバタと駆けてきた。
二人は大学を卒業後、揃ってうちの会社の社員になり、今はインストラクターとして頑張っている。
そして、この新施設のスタッフを決めるための社内オーディションと面接に合格し、ここの専属スタッフとなった。
走ってくる二人の後方に園田の姿が見えた。
すると園田は小さくペコッと俺に会釈をした。
あぁ、きっとユキさんがいることに気付いて、二人を寄越したんだな。
…みんなマジでいい男達だな。
「社長、副社長、お疲れ様です!…で伊織さん、何かあったんすか?」
「あぁ、楠さんが、この子を俺の子だって言うんだ。それがあの日にできた子だって」
「あの日って、俺が伊織さんを飲み屋まで送って行った、あの日?」
「そう。それで、俺が楠さんとホテルに入ったって」
「あー!それねー!ははは!」
快斗がわざとらしいくらい手を叩いて笑った。
「俺が迎えに行った時に見たんだけど、伊織さんがホテルの前でいきなり楠さんに腕を後ろに引っ張られてさ、そんで伊織さん、雪で滑ってワタワタしながら入口に引きずり込まれてんの。んで一秒で逃げ出してきた伊織さんがすっげー焦ってて。や、マジであれは笑った、あははは」
快斗は笑いを止めずに言ったけど、それは俺をバカにしてるのではないと分かる。
いかに『一方的に連れ込まれた』かを表したいんだろう。
「でっ…でもでもぉ、見ただけでしょ?そんなの伊織くんと快斗くんが口裏合わせてるだけじゃない。だって現にこの子ができたんだよ?親子鑑定してもいいんだよ?」
と強気なユキさんに、快斗が、はぁっ、と息を吐くと真面目な顔で向き合った。
「楠さん…あの日俺、飲み屋を出てからの二人を追って見てたんすよ、ずっと」
「…ずっと…?」
「ってゆーか、そもそも何でそんな写真があるんですかね」
と、ユキさんがまだ持っていた写真を指して言う。
「え、何が?」
「だっておかしいでしょ。予め誰かにその瞬間を撮ってもらう様に頼んでおいたとしか考えられませんよね」
「それは……たまたま知り合いが…」
「まぁそれは後で。……で、そのホテル連れ込みが未遂に終わった後はとにかく時間を潰すために歩きまくった、ってところですかね。姉ちゃんの元に早く帰りさえしなきゃ、その写真があれば一緒にホテルにいたと言い張れるしな」
「でっでもそんなの見ただけでしょ?証拠がないんじゃ…」
「ははっ、ただのガキじゃないんだからさ、証拠はとってあるっての」
と快斗がポケットからスマホを出した。
「伊織さんが飲み屋を出てから車で拾うまで、ちゃんとずーっとノーカットで録画してたからさ」
とそのスマホを軽く振った。
「じゃ…じゃあ鑑定しよ!そしたらハッキリわかるから!」
と意気込むユキさんに、今度は健斗が言う。
「楠さん……もうやめといたら?滑稽すぎてかわいそうになってくるよ」
「…何のこと?」
「それなら鑑定先はこっちで決めさせてもらうけど、構わないっすよね?」
「そっそれは私の方でやるからいーよ、知ってる鑑定センターがあるから」
「いや、どこにお願いしても一緒じゃないすか」
「あっそうそう、そこね、お安くできるんだぁ、だから」
「楠さん、何でそんなにそこに拘るんです?」
「え……」
たぶん、その場にいるみんなが何となく思い浮かべたであろう事を、健斗がはっきりと言った。
…何だ…その自信に満ちた言い方は…
何でだ……?
俺は絶対何もしていないのに…
そのユキさんの絶対的な自信を覆すカードがすぐには思いつかなくて、そんな俺でさえ心中穏やかでないのだからと乃愛を見ると……
乃愛は俺を見て、ふふっ、と笑った。
それは、気持ちを奮い起たせてるのとは違う、心から俺を信じてくれてる「安心して?」の笑みだと、感じた。
しかし、この場をどうやり過ごそうかと考えを巡らせていると、そこへ【北の森パーク】のスタッフユニフォーム姿の健斗と快斗がバタバタと駆けてきた。
二人は大学を卒業後、揃ってうちの会社の社員になり、今はインストラクターとして頑張っている。
そして、この新施設のスタッフを決めるための社内オーディションと面接に合格し、ここの専属スタッフとなった。
走ってくる二人の後方に園田の姿が見えた。
すると園田は小さくペコッと俺に会釈をした。
あぁ、きっとユキさんがいることに気付いて、二人を寄越したんだな。
…みんなマジでいい男達だな。
「社長、副社長、お疲れ様です!…で伊織さん、何かあったんすか?」
「あぁ、楠さんが、この子を俺の子だって言うんだ。それがあの日にできた子だって」
「あの日って、俺が伊織さんを飲み屋まで送って行った、あの日?」
「そう。それで、俺が楠さんとホテルに入ったって」
「あー!それねー!ははは!」
快斗がわざとらしいくらい手を叩いて笑った。
「俺が迎えに行った時に見たんだけど、伊織さんがホテルの前でいきなり楠さんに腕を後ろに引っ張られてさ、そんで伊織さん、雪で滑ってワタワタしながら入口に引きずり込まれてんの。んで一秒で逃げ出してきた伊織さんがすっげー焦ってて。や、マジであれは笑った、あははは」
快斗は笑いを止めずに言ったけど、それは俺をバカにしてるのではないと分かる。
いかに『一方的に連れ込まれた』かを表したいんだろう。
「でっ…でもでもぉ、見ただけでしょ?そんなの伊織くんと快斗くんが口裏合わせてるだけじゃない。だって現にこの子ができたんだよ?親子鑑定してもいいんだよ?」
と強気なユキさんに、快斗が、はぁっ、と息を吐くと真面目な顔で向き合った。
「楠さん…あの日俺、飲み屋を出てからの二人を追って見てたんすよ、ずっと」
「…ずっと…?」
「ってゆーか、そもそも何でそんな写真があるんですかね」
と、ユキさんがまだ持っていた写真を指して言う。
「え、何が?」
「だっておかしいでしょ。予め誰かにその瞬間を撮ってもらう様に頼んでおいたとしか考えられませんよね」
「それは……たまたま知り合いが…」
「まぁそれは後で。……で、そのホテル連れ込みが未遂に終わった後はとにかく時間を潰すために歩きまくった、ってところですかね。姉ちゃんの元に早く帰りさえしなきゃ、その写真があれば一緒にホテルにいたと言い張れるしな」
「でっでもそんなの見ただけでしょ?証拠がないんじゃ…」
「ははっ、ただのガキじゃないんだからさ、証拠はとってあるっての」
と快斗がポケットからスマホを出した。
「伊織さんが飲み屋を出てから車で拾うまで、ちゃんとずーっとノーカットで録画してたからさ」
とそのスマホを軽く振った。
「じゃ…じゃあ鑑定しよ!そしたらハッキリわかるから!」
と意気込むユキさんに、今度は健斗が言う。
「楠さん……もうやめといたら?滑稽すぎてかわいそうになってくるよ」
「…何のこと?」
「それなら鑑定先はこっちで決めさせてもらうけど、構わないっすよね?」
「そっそれは私の方でやるからいーよ、知ってる鑑定センターがあるから」
「いや、どこにお願いしても一緒じゃないすか」
「あっそうそう、そこね、お安くできるんだぁ、だから」
「楠さん、何でそんなにそこに拘るんです?」
「え……」
たぶん、その場にいるみんなが何となく思い浮かべたであろう事を、健斗がはっきりと言った。