見つけたダイヤは最後の恋~溺愛は永遠の恋人だけ~
「あぁ…よかった……やっと…乃愛ちゃんを手に入れたよ…」

「やっと…?」


「…いっちばん最初に乃愛ちゃんと会った時に、乃愛ちゃんをダイヤだって思ったんだ」

「ダイヤ…?」

「うん。でも、何か傷ついてて輝きがくすんでるっぽく見えたから、少し磨いたらすっげぇキラキラしそうだなって。…で、俺が磨いて輝かせてあげたいって思ってむりくり長野行って。でもさ、磨いたら旦那の元に戻るのかぁ、って思ったらすっげぇ悲しくなって……乃愛ちゃんの幸せを願えない自分が情けなくてさ。んで、旦那と元サヤの幸せな乃愛ちゃんを見るのが辛くて横浜に逃げて」

「そうなんですか…?」

「うん…俺がこんなにネガティブになるのも珍しいんだけど」

「ていうか、いつから…その…好きでいてくれてたんですか?」

全然わからなかったけど…


「いい?もう一度言うよ?…好きになったの、ぶっちゃけ最初っからだから!すげぇ俺の好みで勧誘したら睨まれて泣かれてさ。…で、明るいとこで見て一目惚れして、話聞いて、俺が守りたいって思って、長野のクラブに勧誘して、担当についてどんどん惚れてったけど、何で俺ヨリ戻させるために頑張ってんだろなーって凹んでたの!」

と一気に言いながら、ほっぺをむにむにと軽くつねられた。

「ウソ…」

「全部マジだから」

「だって、何で浮気された私みたいな女を好きになるんですか?九十九さんなら引く手あまたでしょ?」

「理由?そうだなー、見た目が好みなのと、傷付いた乃愛ちゃんを守りたいって思ったのと。でも一番は、真面目で頑張り屋なところにどんどん惹かれてった」

「頑張り屋?私が?」

「うん。俺の指導に弱音も吐かず文句も言わなかっただろ?それどころか、身体作りにいい食事とか家でできる運動とかも教えてくれって言ってきたもんな」

あっ、そうだった!
「ごめんなさい…欲張りすぎました」

「ふ、いーんだよ。それくらい頑張れるとこにも惚れたんだから」

九十九さんがそう話してくれたから、私も伝えたくなったんだ。



「あの、私、最初は…私を豚だと言った宏哉を見返したくて頑張ってたんだけど」

「うん、そうだったね」

「でも、だんだんと…九十九さんに褒めてもらいたくて…綺麗になったって思ってほしくて頑張ってて…」

「え……それ、ほんと?」
九十九さんが身を乗り出した。

「ごめんなさい…九十九さんは真面目に指導してくれてたのに、邪な理由になっちゃってて…」

「いや…謝ることはないけど…ほんとに?俺のこと、その頃から気になってたの?」

「…気になってたっていうか、好きになってたのかも。その時はその気持ちに気付かなかったけど、今思えばそうだったんじゃないかな…って」

「うわーマジで!?…あー、そん時に聞きたかったー!けど聞いてたら襲ってたよなー、そしたら絶対クビだし!あー聞かなくてよかったー!セーフ!」

「私もまだ離婚前だったし、九十九さんは指導してくれる先生だし、もし恋心を自覚してたとしても、どのみち言える立場じゃなかったから言わなかったと思いますけどね。…あの、すみません、襲うって何ですか?」

「え、両想いってわかったら襲いたくなるよね?抱きたくなるよね?だって全部俺のモノにしたいって思うじゃん?」

「そういうものですか…」
思うじゃん?て言われましても、男の人の考えはよくわからなくて。



「でさ、今って付き合ってて両想いなんだよね?」

「あ…はい、そう…ですね」

そっか…両想いなんだ…
ちょっとまだ信じられないけど。
なんだか心がくすぐったい、ふふ。

「じゃあさ、今の会話の流れから、これからどうなると思う?」

ニヤリと笑う九十九さんの質問の意味が普通にわからなくてきょとんとする。

「それはどういう…」

「両想いなら襲っていいんでしょ?で、俺達は両想い。だから?」

「……あ」

「わかった?」

「…はい…」
そういう意味だったんですね…

って、そんなこと言われたら、顔が熱くて…九十九さんを見られないよ。

「ふ、乃愛ちゃん、可愛い」

「あ、の…お茶、飲んできますっ」

「はは、乃愛ちゃんが逃げちゃった」

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