見つけたダイヤは最後の恋~溺愛は永遠の恋人だけ~
壁際に置いた自分のバッグから、飲みかけのペットボトルのお茶を出した。

はぁ…ドキドキが止まらなくて…
ちょっと手が震えちゃう。

壁を向いてお茶を少しだけ口に含み、コクリと飲み込むとまたバッグに戻した。

はぁ…どんな顔して戻ろうか…

まだ九十九さんの顔が見れる状態ではなくて、俯いたまま、熱くなった頬に手を当てて立ち上がった。



「逃がさないよ、乃愛」


頭の上から降ってくる声の方を向くと、壁に右手をついた九十九さんが色気を纏わせた眼差しで私を見ていた。

その初めて見る、一段と妖艶な表情に目が離せなくて…ドクン、ドクンと胸が大きな音を立て始めた。


「乃愛…好きだよ」

そう呟いて、九十九さんの唇が私の唇に触れた。

唇の感触を確かめる様に何度か優しく触れると、そのまま左右に揺らされ、ゆっくりと擦れるのが気持ちいい…

〝好きな人にキスされている〞という精神的な気持ちよさと、触れられている肉体的な気持ちよさで体がゾクゾクして、お腹の下奥がきゅうっと疼いた。

「ふ…可愛い、乃愛…」

今度は唇を舌でなぞられる。
はぁ…こんなの初めて……
ゾクゾクする快感と穏やかな快感がせめぎ合う。

「……っはぁ…はぁ…」

少し乱れた呼吸を整えていると、薄く開いた唇を九十九さんの舌がこじ開けた。

「…ん…ぅ……」

唇が塞がれて私の舌が絡めとられる。
舌が舌で愛撫される感覚と時折聞こえる水音に脳が痺れて身体の力が抜けそうになる。

「ん……はぁっ……はぁ…」

「…乃愛…すげぇ可愛い…」

「あの……座ってもいい…ですか…」

「ん?立ってらんないの?」

「ん…力が入らなくて…」

「ふ、じゃあソファに戻ろっか」

「はい…」

九十九さんに腰を抱かれ、ソファに戻った。

はぁ…キスすら久しぶりで…
それだけで腰がヘンになりそうだった。

だって九十九さん、キス…上手なんだもん…

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