見つけたダイヤは最後の恋~溺愛は永遠の恋人だけ~
通された和室に入ると、俺は座布団の手前で正座をし、頭を下げて挨拶した。

「乃愛さんと結婚を前提としたお付き合いをさせて頂いております、九十九 伊織と申します。今日は急な訪問にもかかわらずお時間を作っていただき、ありがとうございます」

「まぁそう固くならんでください。さぁさ座布団へ、楽にしてください。あぁ、乃愛から話は聞いてます。娘の辛い時に本当に良くしていただいたそうで…こちらこそありがとう」

もう一度「さぁ座布団へ」と言われたので「失礼します」と前に出た。


「この子は真面目な子なんでね…乃愛が選んだ人ならと信じていたんだけどねぇ…宏哉くんの事は残念というか失望したというか…。だから、本当に乃愛を一生大事にしてくれる人なら…それに乃愛もそれを望むなら、私は同棲も結婚も、いつでもいいと思っとるよ」

お父さんは穏やかな表情でそう言ってくれた。

「私は宏哉の事で一番傷ついてた時に伊織さんに救われたの。今は伊織さんがいてくれるから、私は毎日が幸せで楽しいの」

「乃愛…ありがとう。俺も、乃愛がいてくれるから、毎日が幸せだって思えるんだ」

俺は「乃愛がどこまで俺の事を話されてるのかわかりませんが」と前置きをして、乃愛のご両親に俺の思いの丈を全て話した。
もちろん公佳との事も。
乃愛のご両親には隠したくないからな。
あとは重要な…近況も。

でも、これが一番大事なこと。

「乃愛は俺にとってかけがえのない特別な女性です。俺は乃愛を愛しています。一生大事にするし一生離しません。どうか、乃愛と結婚させて下さい。お願いします!」
しっかりと頭を下げた。


「乃愛はどうなんだい?」

「お父さん、お母さん。私も伊織さんを愛しています。伊織さんと一緒にこれからの人生を歩いていきたいです」

「そうかい。…伊織くん、頭を上げてくれないか。こちらこそ、どうか…娘を…乃愛をよろしくお願いします」

よかった…
「ありがとうございます!乃愛を幸せにします!俺も幸せになります!」

もう一度、頭を下げた。

「ははは、二人とも幸せになるのなら問題はないだろう、なぁ母さん」

「そうよぉ、問題なんてないわよ。さぁさぁ、コーヒーでよかったかしら、お菓子もどうぞ」

「ありがとうございます。いただきます」

乃愛が俺を見て笑ってくれたから、俺も乃愛に微笑み返した。
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