見つけたダイヤは最後の恋~溺愛は永遠の恋人だけ~
昼食をいただいたあと、話の流れで二匹の大型犬と庭で遊ぶことになった。


家も敷地も広いっぽいのはわかったけど…

え、屋根ついてんの?庭に?しかも可動式?え?ここほんとに個人宅?


確かに外は雪が積もってるし、普通に外で遊ぶには雪遊び仕様じゃねぇとだめだけどさ…

いやマジでこんな広い屋根付きの庭って、初めて見たわ。

つーかさ、乃愛こそ社長令嬢とかなんじゃないか?
さっきお父さんの仕事とか聞きそびれたからな、後で聞いてみよう。




そしてその庭で、俺は二匹を目の前にして驚く。

「…こうしてよく見るとマジででっかいのな…」

その二匹はハッハッと弾んだ呼吸をさせながらキラキラした目で俺を見てる。

「秋田犬はおっきいですよね。うちのは人懐っこくて優しいんですよ、ふふ」

「ワンワン!」「ウォンウォン!」

…確かに人懐っこいと思う…

「うぉっ」
俺は尻尾を振りまくる二匹に飛び付かれてよろけた。
…あー倒れるかと思った。
だって、でかいんだもん。

「こっちがオスの太郎で、こっちがメスの桜です」

「ん……ぶっ……んん」
二匹にベロベロと顔を舐められてる俺は答えることもできず…

「あぁっ!太郎、桜、おすわり!」

乃愛の声にさっと俺から離れ、二匹はすとんとおすわりした。
ちゃんとしつけられてるのも乃愛の家っぽいな。



「ごめんなさい…それにしても伊織さん…すごく懐かれてますね…」

「そぉ?…確かに懐かれてるとは思うけど」
乃愛が渡してくれたおしぼりで顔を拭いた。

「はい、家族以外で顔を舐めるとかここまでするのは珍しいですから」

「そっか、じゃあ太郎と桜にも歓迎されてんだな、俺は」

「ふふっ、そうですね、うちの家族みんな大歓迎ですよ」

「それは嬉しいな。よし、…太郎、桜、おいで!」

俺は二匹がかわいくて、ほっぺを優しくつかんでグリグリしたり、また飛び付かせたりしながら、童心に返りはしゃいでた。

すると健斗と快斗もやってきて、二匹と男3人で走って戯れて楽しい時間を過ごし、乃愛はその様子を楽しそうに見てくれていた。



その後また家屋に戻り、お茶をいただきながら、家族みんなで過ごす和気あいあいとした雰囲気を楽しんだ。



「タクシーが来たみたいだな。じゃあ乃愛、行くか」

「そうだね。…お父さん、お母さん、今日はありがとう」

「乃愛、体に気を付けるんだよ。伊織くん、乃愛をよろしく頼みます」

「お父さん、お母さん。本当にありがとうございました。乃愛は俺が守ります。健斗、快斗、また遊ぼうな。大学も頑張れよ。何か聞きたいことがあったら連絡してな。おじいちゃん、おばあちゃんもありがとうございました。今度は時間作ってゆっくり来ますんで。あ、太郎と桜もまたな」

「「またね、兄ちゃん」」
「ワンワン!ウォンウォン!」


「それじゃ失礼します」
「またね」

乃愛と俺はタクシーに乗り込み駅へ、そして電車で空港へと向かった。
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