求愛一夜~スパダリ御曹司の旦那様に独占愛を注がれています~
漆黒の髪を夜風になびかせた彼は眉目秀麗の一言に尽きる。
傍らに女いたって、それが特別美人でもないなら奪ってやろうと思われたって仕方ない。
そんな風に、私が心で愚痴たのは時間して一分もないだろう。
会話を終わらせた暁人が「行こう」と私と指を絡ませてきた。
「ねえ、いま口説かれてたでしょ?」
「イタリア語が上手いって褒めてくれたんだよ」
「へええ――、それはそれは凄いねええ」
「それ以外にも、まあ少しね……」
口調に疑念を含ませたら暁人はあっさり白旗を上げる。
『少し』とは思えないものの素直に自白したから情状酌量だ。けれど、喉を潤したアルコールも力も借りて本音を零した。
「こんなことなら結婚指輪を持ってくればよかったな」
傍らに女いたって、それが特別美人でもないなら奪ってやろうと思われたって仕方ない。
そんな風に、私が心で愚痴たのは時間して一分もないだろう。
会話を終わらせた暁人が「行こう」と私と指を絡ませてきた。
「ねえ、いま口説かれてたでしょ?」
「イタリア語が上手いって褒めてくれたんだよ」
「へええ――、それはそれは凄いねええ」
「それ以外にも、まあ少しね……」
口調に疑念を含ませたら暁人はあっさり白旗を上げる。
『少し』とは思えないものの素直に自白したから情状酌量だ。けれど、喉を潤したアルコールも力も借りて本音を零した。
「こんなことなら結婚指輪を持ってくればよかったな」