愛が溢れた御曹司は、再会したママと娘を一生かけて幸せにする
 四年前に彼とふたりで挨拶に伺った際、とてもじゃないけれどつらい歓迎を受けた。それはきっと今も変わらないはず。そうわかっているのに、凛を連れていくことなんてできない。

 しかし遼生さんの考えは違うようで、大きく頷いた。

「俺が萌に会いに来られたのは、父さんの後押しがあったからなんだ。早く記憶を取り戻したことを伝えて、ふたりで結婚の挨拶に来いって言ってくれた」

「本当、ですか?」

 彼の母だけではなく、父も私たちの結婚には大反対していた。それなのに私と遼生さん、ふたりで結婚の挨拶に来いなんて言ったの?

 すぐには信じられない話だけれど、現に私の両親は四年前とは違って心から祝福してくれた。

 あんなことを言っていた父だけれど、最後には遼生さんに「萌と凛をよろしくお願いします」と深々と頭を下げてくれたもの。

 彼の父だって気持ちが変わったのかもしれないけれど……。でも、四年前の反対ぶりが鮮明に記憶に残っているから素直に頷けない。

「萌の言いたいことはわかる。でも本当に父さんは俺たちの結婚を認めてくれている。あとは母さんだけどさ……。ふたりとも女の子がすごくほしかったようで、孫は絶対に女の子がいいって言っていたんだ。きっと凛の存在を伝えたら、会いたいって言うと思う」

「でも……」
< 204 / 227 >

この作品をシェア

pagetop