愛が溢れた御曹司は、再会したママと娘を一生かけて幸せにする
「萌……キス、してもいい?」

 甘い声で囁かれた言葉に、かあっと顔が熱くなる。

「……どうして聞くんですか?」

 恥ずかしく思いながらも、優しい瞳で見つめられたら目を逸らすことができない。

 鏡を見なくても今の私の顔は真っ赤に違いない。その証拠に遼生さんは意地悪な笑みを浮かべた。

「久しぶりだし、ちゃんと了解を取ろうと思ってさ。……キスしてもいい?」

 もう一度聞かれ、悔しさを圧し潰すように唇をギュッと噛みしめた。

「……だめって言ったらしないんですか?」

 私はこんなにドキドキさせられているのに、遼生さんが余裕たっぷりなのが悔しくて反撃に出た。

 すると彼は少し目を見開いた後、ふわりと笑う。

「ごめん、だめって言われてもしたい」

「それは……んっ」

 言い返そうとした私の声を遮り、遼生さんは唇を塞いだ。触れるだけのキスをした後、一度はゆっくりと離れるが、少しでも動けば再び唇が触れる距離で彼は私の様子を窺う。

「もう、どうしてそんなに見るんですか?」

「んー……それは久しぶりに照れる可愛い萌を堪能したいから」

「堪能しなくていいですよ」
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