推しがいるのはナイショです!
すると、守衛さんはにっこりと笑った。
「五十嵐さん、お待ちですよ」
誰が、とは言わなかった。ただ、促されるままにその守衛さんについて行く。人気のない廊下をあるいて、一つの楽屋についた。もう、そこには中の人の名札もかけられていない。
こんこん、と守衛さんがドアを叩くと、中からがちゃりと開いて顔を出したのは。
「いらっしゃいましたよ」
「ありがと♪ 赤羽さん」
「30分だけですよ。もう退館時間すぎてますからね」
「はーい」
そう言って守衛さんは戻っていった。
「入れよ」
二人になった途端、がらが悪くなるんだから。
「なんで来なかったんだよ」
楽屋に入ってどさりと椅子に腰かけると、久遠が言った。
「……残業」
「そんなことだろうと思った」
久遠はため息をつく。
「くそっ。今日はお前が来ると思って、めちゃくちゃ気合入れてたのに」
「私だって……!」
ドアの前に立ち尽くしたまま、涙がこぼれる。
「五十嵐さん、お待ちですよ」
誰が、とは言わなかった。ただ、促されるままにその守衛さんについて行く。人気のない廊下をあるいて、一つの楽屋についた。もう、そこには中の人の名札もかけられていない。
こんこん、と守衛さんがドアを叩くと、中からがちゃりと開いて顔を出したのは。
「いらっしゃいましたよ」
「ありがと♪ 赤羽さん」
「30分だけですよ。もう退館時間すぎてますからね」
「はーい」
そう言って守衛さんは戻っていった。
「入れよ」
二人になった途端、がらが悪くなるんだから。
「なんで来なかったんだよ」
楽屋に入ってどさりと椅子に腰かけると、久遠が言った。
「……残業」
「そんなことだろうと思った」
久遠はため息をつく。
「くそっ。今日はお前が来ると思って、めちゃくちゃ気合入れてたのに」
「私だって……!」
ドアの前に立ち尽くしたまま、涙がこぼれる。