推しがいるのはナイショです!
課内が、さっきとは別の意味でざわめく。
その中で私は、五十嵐と聞いてまっさきに久遠のことを思い出していた。
嫉妬、したんだ。あの久遠が。ふふ。
「新事業のため、来季から本社に戻ることになった。ついては、五十嵐君の他にもそちらへ異動することになる者がいるので、該当者には改めて通知をする。五十嵐君」
呼ばれて、課長が一歩前に出た。
「突然のことで驚かれる方もいるでしょう。黙っていて申し訳ありません。けれど、ここで鍛えられた力をいかして、私はこれからもベガグループを大きくしていきたいと思います」
そこで、五十嵐課長を目があった。
「数名の方に出向をお願いすると思いますが、その時はぜひ、力を貸してください」
こっちを見て言われると、まるで私に言っているみたい。
部長がフロアをでていくと、課長のまわりには人だかりができた。
「課長、本当にやめちゃうんですか?」
「急ですまない。引継ぎはしっかりしていくから、あとは頼むよ」
「課長がいなくなると寂しいです」
「ありがとう」
退社の話を知らなかった社員は、口々に課長に話しかけている。
事前に退社の話を耳にしていなかったら、私もこんなに冷静じゃいられなかったかもしれないな。
その中で私は、五十嵐と聞いてまっさきに久遠のことを思い出していた。
嫉妬、したんだ。あの久遠が。ふふ。
「新事業のため、来季から本社に戻ることになった。ついては、五十嵐君の他にもそちらへ異動することになる者がいるので、該当者には改めて通知をする。五十嵐君」
呼ばれて、課長が一歩前に出た。
「突然のことで驚かれる方もいるでしょう。黙っていて申し訳ありません。けれど、ここで鍛えられた力をいかして、私はこれからもベガグループを大きくしていきたいと思います」
そこで、五十嵐課長を目があった。
「数名の方に出向をお願いすると思いますが、その時はぜひ、力を貸してください」
こっちを見て言われると、まるで私に言っているみたい。
部長がフロアをでていくと、課長のまわりには人だかりができた。
「課長、本当にやめちゃうんですか?」
「急ですまない。引継ぎはしっかりしていくから、あとは頼むよ」
「課長がいなくなると寂しいです」
「ありがとう」
退社の話を知らなかった社員は、口々に課長に話しかけている。
事前に退社の話を耳にしていなかったら、私もこんなに冷静じゃいられなかったかもしれないな。