転生した双子アイドルは伯爵令嬢に恋をする ~一途な恋の音色~
「どうしたの? ルイ」
「……ルカ、すぐに帰るぞ」
小声でコソッとルイに言われる。
「え?何で?何かあった?」
僕はクルリと向きを変えうしろを見た。
「ばかっ!帰るぞって言っただろ!?」
小声で叱られたけど、僕はある一点を見て固まったまま。
「………………」
えっ!?見覚えがある物が見える!
僕達がいる公園のベンチから少し離れた大きな木に隠れるようにいるのは薄い緑色の髪の女の子。
手に持っているのは……うちわ。
『こっち見て』
『琉翔くん』
前世でアイドルだった頃にファンの皆が持っていてくれた応援うちわ?
それで僕の名前?? しかも漢字!!
ルイに洋服を引っ張られた。
「とりあえず帰るぞ!」
「う、うん!」
僕はソロリと体の向きを変えてルイと並んだ。
ふたりしてゆっくりと走り出し、徐々にスピードを上げて屋敷へと向かう!
チラリとうしろを見ると、追ってはきていないようだったので安心した。
「はぁはぁっ!着いた!」
「ふーっ!は、走ったねっ!」
クスフォード侯爵家の敷地内に入って足を止めた。
「あのご令嬢はどう見ても転生者だな」
「僕達が転生者だってバレてるってこと?」
「そうだな…。『クスフォードツインズ』の琉生と琉翔だと知ってて、琉翔のファンだな」
「ッ!!」
「向こうがどういうつもりなのか。しばらく様子を見よう」
「う、うん」
僕は走ってきた方向を振り向き、不安になった。
その頃王都の公園では、薄い緑色の髪の少女がうちわを手にし、ベンチに座っていた。
「琉翔くんが私を見てくれたわ!!」
前世の頃の姿も素敵だったけど、今のネイビーブルーの髪にグレーの瞳も格好いい!!
相変わらず背も高くてスタイルもいいし、ランニング中の姿も見れたわ!
琉生くんと仲がいいのも前世の頃と同じね!
「推しが尊い……世界を超えても尊い……」
おでこにうちわを当てて悶える。
「もうすぐもっと近くで琉翔くんを見れるわ!楽しみ!!」
フフフと笑う少女だった。
「……ルカ、すぐに帰るぞ」
小声でコソッとルイに言われる。
「え?何で?何かあった?」
僕はクルリと向きを変えうしろを見た。
「ばかっ!帰るぞって言っただろ!?」
小声で叱られたけど、僕はある一点を見て固まったまま。
「………………」
えっ!?見覚えがある物が見える!
僕達がいる公園のベンチから少し離れた大きな木に隠れるようにいるのは薄い緑色の髪の女の子。
手に持っているのは……うちわ。
『こっち見て』
『琉翔くん』
前世でアイドルだった頃にファンの皆が持っていてくれた応援うちわ?
それで僕の名前?? しかも漢字!!
ルイに洋服を引っ張られた。
「とりあえず帰るぞ!」
「う、うん!」
僕はソロリと体の向きを変えてルイと並んだ。
ふたりしてゆっくりと走り出し、徐々にスピードを上げて屋敷へと向かう!
チラリとうしろを見ると、追ってはきていないようだったので安心した。
「はぁはぁっ!着いた!」
「ふーっ!は、走ったねっ!」
クスフォード侯爵家の敷地内に入って足を止めた。
「あのご令嬢はどう見ても転生者だな」
「僕達が転生者だってバレてるってこと?」
「そうだな…。『クスフォードツインズ』の琉生と琉翔だと知ってて、琉翔のファンだな」
「ッ!!」
「向こうがどういうつもりなのか。しばらく様子を見よう」
「う、うん」
僕は走ってきた方向を振り向き、不安になった。
その頃王都の公園では、薄い緑色の髪の少女がうちわを手にし、ベンチに座っていた。
「琉翔くんが私を見てくれたわ!!」
前世の頃の姿も素敵だったけど、今のネイビーブルーの髪にグレーの瞳も格好いい!!
相変わらず背も高くてスタイルもいいし、ランニング中の姿も見れたわ!
琉生くんと仲がいいのも前世の頃と同じね!
「推しが尊い……世界を超えても尊い……」
おでこにうちわを当てて悶える。
「もうすぐもっと近くで琉翔くんを見れるわ!楽しみ!!」
フフフと笑う少女だった。