完璧上司の裏の顔~コスプレ動画配信者、実はファンだった苦手な上司に熱烈溺愛される

 それにしても家まで特定して、生配信中を狙って襲いに来るとは常軌を逸している。
 普段から田吾作が心配していたことが現実になったのだと気づく。
 配信を見ているリスナーたちが警察を呼んでくれるといいが、男の言う通り、ここがどこかまでは見ている人にはわからないだろう。
 防音設備が災いして、叫び声も外には聞こえていないはずだ。

「ね。俺だけだからさ。タマちゃんをこんなに思ってるのは」

 千紗の腕をひっぱり、無理やり引き倒す。男の力は強くて、とても勝てない。

 ──これは罰なのだろうか。人に言えないようなことでお金を稼いだ代償なのか。
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