完璧上司の裏の顔~コスプレ動画配信者、実はファンだった苦手な上司に熱烈溺愛される
「酔っぱらって、俺に裸見せてたの覚えてる?」
井村が千紗の体を舐めるような目で見た。
「う、嘘……」
「嘘じゃない。俺以外のファンにもそんなことした?」
「し、してません」
個人的にやり取りしていたのは田吾作さんだけだ。でもまさか、そんな露出狂みたいな真似をしたのだろうか。
朧気に脱いだ記憶はあるが、通話を切ったあとだと思っていた。
「自分にはそんな余裕ないけど、いつかは男の人と付き合ってみたいって言ったの覚えてる?」
テキーラ恐るべし。
──もう二度と飲まないから、神様この人からその記憶を消してください……。
千紗は無宗教なので八百万の神に念じてみた。
「私、そんなことを……?」
「信じないなら動画見る? 悪いけど録画して死ぬほど抜いたわ」
「ひっ」
「安心して、俺しか見ないから」