完璧上司の裏の顔~コスプレ動画配信者、実はファンだった苦手な上司に熱烈溺愛される
「はぁ……行動を制限するようなこと言える立場じゃないからな」
とはいえ危なっかしくて放っておけない。
井村がまぐろ漁船の求人をネットで探していると、スマホの着信音が響く。
見ると千紗からだった。
「もしもし」
「井村さん。高倉です。急にいなくなってごめんなさい」
「どこにいるの!? まさか日本海? 海外で臓器とか売ってない?」
「いえ、海上ではなく日本の陸上にいます。今羽田で」
「そうか。無事ならよかった」
思った以上に動揺していた。
「北海道にいる母の具合が悪いので向かっています」
「スマホとかお金どうしたの?」
「約束破っちゃたけど、一瞬だけ自宅に戻りました。ごめんなさい。記者はもういませんでした。まぁ私そんな大物じゃないし、ストーカーはまだ拘置所だし大丈夫。でも勝手に出て心配かけてごめんなさい」