完璧上司の裏の顔~コスプレ動画配信者、実はファンだった苦手な上司に熱烈溺愛される

「じゃぁね。私からはこれくらい。あんたの動画見たわ。努力してることだけはわかった。アンタは嫌いだけど、お父さんが作ったという曲とやらは良かったわ。二度と会いたくないけど。さようなら」
「努力?? なんですか? それ」
「いい? 井村さんみたいな素敵な人と遠距離恋愛して誰にも盗られないと思ってるなら思い上がりもいいところだから。あんたはダサくてモサくて、オタクっぽいし、コミュ力なくて、ろくな駆け引きもできないんだから自覚しなさいよ。恋愛と刺身は鮮度が命なの。今保留して、いつまでも美味しい保証なんてないのよ。いい気になってると、すぐに終わるからね。てかもう終わってるんじゃないの?」

 いくらなんでも言い過ぎだろう。一気にまくしたてられて反論も思い浮かばぬまま、そのままぷっつり電話を切られた。すぐに何度か井村に電話をかけたが、繋がらなかった。

「井村さんが行っちゃう。私になんにも言わないで?」
 
 パニックになった千紗は、アイに電話をかけた。
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