完璧上司の裏の顔~コスプレ動画配信者、実はファンだった苦手な上司に熱烈溺愛される
立花は、思い込みの激しさを燃料に行動するタイプだった。高倉千紗のような女に負けるということは、そのまま努力家の自分の人生が間違いだと言われるようなものだ。
そんなことはあってはならない。絶対に。
「あのさ、来週のイベント、佐藤課長と井村部長で行くんだよね」
「はい」
「私勉強を兼ねて変わってもらおうかな。佐藤課長、奥さんが双子生まれたばっかりで土日は家にいて手伝わないとって言ってたし」
「それは助かるかもですね」
なんとしてでも、自分に井村を振り向かせたい。そのためには堕とすための環境と時間が必要だった。
しょせん、ほとんどの女は男に選ばれるのを待つだけ。こちらから堕としにいく積極的な女に、男は案外新鮮さを感じて魅力的に思うものだ。
努力家の立花が狙って落とせなかった男は今までいない。
井村部長をのぞいては── 。