完璧上司の裏の顔~コスプレ動画配信者、実はファンだった苦手な上司に熱烈溺愛される

「なんでもいいよ。好きな人がいても振り向いてもらえるまで頑張る。ってちょっと高倉さん?」
 
 千紗は寝ていた。
 仕方がなく、靴を脱がせて、ベッドまで運んでから退散することにした。

「はぁー……ほんっと魔性だな。あの子。こんなに他人に振り回されるの俺の人生で初めてだわ」

 帰り道、そっと吐いたため息は夜風に溶けて消えた。

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