聡明なインテリ総長は、姫を余すことなく愛したい
そ、そんなの聞いてません…!!
「そういうことなので、よろしくお願いしますね」
有無を言わさずにそう言った紫呉さん。
な、なんて言えばいいんだろう…っ?
紫呉さんと手を繋いで歩いていたにもかかわらず、私は違う意味でドキドキしていた。
***
「「「総長、お疲れ様です」」」
扉を開けると、一斉に頭を下げた男の人たちが声を揃えて出迎えた。
「…ほんと、そういうのいいですって何回言えばわかるんですか?はっきり言って鬱陶しいです」
うんざりした顔で腰に手を当てる紫呉さんは、その人たちを面倒くさそうな目で見ている。
えっと……この人たちは、誰…?
昨日も来たあの倉庫に、ついさっき来たばかりの私たち。
紫呉さんに集会があるとか言われて緊張していたんだけど…それはなくなることはなく、より強くなった。
理由は一目瞭然。