聡明なインテリ総長は、姫を余すことなく愛したい
「え、えぇっと…?」
つまり、大丈夫…ってことだよね?
最初の方は理解出来たんだけど、途中から言われたことがなかなか噛み砕けない。
思っていた返事とは違って、どう返せばいいのか困惑してしまう。
「ふっ、そのままの意味だったんですけどね。翠にはもう少し直球の方がいいかもしれないと改めて思いました」
「こ、答えになってません…!」
そう答えた紫呉さんは、私がむくれても爽やかな笑顔を浮かべるだけで。
「いずれわかりますよ」
なんて言いながら私の頭の上にポンと手を置き、そのまま流れるような動作で優しく髪を梳いた。
「翠は翠のままでいてください。貴女が存在することを許さない輩がいたら、俺がそいつらの存在を許しませんから」
「っ…」
この短時間で私、どれだけドキドキしてるんだろう。