聡明なインテリ総長は、姫を余すことなく愛したい

考えることもやることも山積みで、正直気が滅入りそう。



それでも、大好きな人たちを守るためなら…なんだってできる気がする。



弱くてちっぽけで、迷惑ばかりかけてしまうこともあるけれど。



…自分がまいた種は、自分で刈る。



それくらいのことは、私にだってできるから。







「ほんっっとに大丈夫?なんだったら私、全然着いてくけど??」



「だ、大丈夫だよ彩那ちゃん…!その…もし紫呉さんに会ったら、フォローよろしくね…?」



「それは別にいいけどさ……」



うーん……やっぱり、ちょっと心配させちゃってるよね…。



SHRが終わって、放課後のチャイムがなる前のこと。



彩那ちゃんは納得のいかない表情で顔をしかめていた。



あれから教室に戻っても、体育館裏で起こった出来事は何も言わずに、彩那ちゃんには蓮見先輩と放課後に遊びに行く約束をしたと伝えた。



蓮見先輩から誘われた…ようなものだし、まだ何をされるのか明確になっているわけではない。
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