聡明なインテリ総長は、姫を余すことなく愛したい

「えへへっ、私もだよ…っ!彩那ちゃんのことだーいすき!!」



これ以上、彩那ちゃんに心配かけないように満面の笑みので返した。



だって、この気持ちは嘘偽りない本当のことだから。



「っもう〜!翠可愛すぎるって…!!」



「わぁっ?!」



彩那ちゃんが頬を赤く染めながら、私に思いきり抱きついてきて思わずよろめく。



「いい?何かあったらあたしでも紫呉さんでも誰でもいいから、すぐに呼ぶこと!!いつでも駆けつけるからね!!」



「う、うん。わかった…!ありがとうっ、彩那ちゃん…!」



彩那ちゃんが本気で言ってくれているということがわかって、頬が緩んだ。



でも…その気持ちとは裏腹に、どこか相反した疑問が胸に残る。



もし本当に“何か”が起こってしまったら…私は誰かを呼べるのかな…?



みんなが私を守りたいと言ってくれているように、私にだって守りたいものはある。
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