飼い始めたイケメンがずっとくっついて離れてくれない。
「…………これ」


 満を持して口を開いた私は、手のひらにギュッと握っていたそれを(しん)に見せる。


「ネックレス?また外れた?」


 (しん)はネックレスのチェーンが壊れたと思ったのか、前のめりになってまじまじと見る。

 私は小さく首を横に振る。
 
 
「これ……いつ、どこで見つけたの?」

「ん?えっとー、凛が遠足行ってる間に靴の中でー……」

「嘘」
 

 (しん)の言葉を遮るように言うと、(しん)はピタッと動きを止めた。

 私はその目を逃がさないように、瞬きもせず見つめる。

 
「どのくらい外で探してくれてたの……?」

「…………ん?」


 (しん)が首を傾げる。

 そのあざとさにごまかされないように、負けじと続ける。


「逃げなくても、大人しく彩人くんに渡しちゃえばよかったのに」

「……」


 色々と察したのか、(しん)は小さく息をついた。

 そして視線を私の手にあるネックレスに移すと、私の手を握らせてネックレスを閉じ込めた。

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