世界が終わるその時まで

おはよう。

「ロゼぇ〜。愛してる・・・。」
「え・・・ちう・・・父上。」
「ん?・・・。どうした?」
「うたた寝しないでください。」
「すまんすまん。」
「なんの夢を見ていたんですか?」
「ロゼが俺に血をくれた時の夢を見ていた。」
「母上はハーフですよね?」
「『今は』はね。昔は人く間だったんだ。血を分けてくれた時も戦ってくれた時もかっこよかったんだ。血を分けてくれる時に『お願い。私の血を飲んで。あなたがいない世界で生きては行けないの。あなたが至るからこそ幸せなの。ねぇ、お願い・・・生きて欲しいの。』と言った瞬間に本当に愛されてるなと思ったんだ。本当の愛に目覚めた瞬間って思ったんだ。・・・。痛。」
ロゼッタはグレイドルの頭をバシッと叩いた。
「グレイ。幸せな夢を見るのはいいですが、仕事は終わらせてくださいよ。私は寂しいのですよ。」
「すまないが先程、終わらせた。」
「あらまあま。そうなの?」
「幸せな話中すみませんが、父上と母上の慣れ染め聞きたいです。」
「慣れ染めかぁ。いい思い出とは言えないがいいのか?」
「それでも聞きたいです。」
「そうだな。あれこれ20年前のことだかな。」
「座って話そうね。」
「はい。」
みんなは席に座り、グレイが話し始めた。
「ロゼの出身地やなぜここにに来たのは話した事も無いよな?」
「そこらへんの町娘だったのではないんですか?」
「母さんはカヌレル王国の第三子の子なんだ。我がヴァンバイアの国ニッスイ王国の生贄として捧げられたんだ。」
「生贄としてなんですか?」
「カヌレル王国や、他国から、たまに手紙が来るのは?」
「姪っ子、甥っ子達だわ。私には兄と姉がいるんだけど、兄上は無関心でしたけど、何かと気にかけていたことに感謝しておりますのよ。姉上はお勉強やマナーを教えてくれた優しい姉上でしたのよ。母親から護ってくれてたのよね。」
「母上のお母様は?」
「実母は私が産んで直ぐにお義母様殺されたわ。それを知るのも、助けていただいたのもグレイ様なのよ。グレイ昔話で話しますか?」
「ロゼにとって辛いが大丈夫なのか?」
「大丈夫よ。だって。これからもグレイ様と一緒ならとこでもついて行きたいくらい愛していますもの。」
「そうだな。長い話になるかゆっくり聞いて言ってくれ。」
「はい。」
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