【コミカライズ配信中】アデル~顔も名前も捨てた。すべては、私を破滅させた妹聖女を追い詰め、幸せをつかむため~
「話してごらん」というアデルの言葉に促されて、これまでのことを全て打ち明けた。
アデルはずっと黙って聞いてくれていた。
話し終えると、彼女はもう一度私をきつく抱きしめた。
「辛かったね。よく我慢したね、エスター」
その一言を聞いた瞬間、どっと涙があふれた。
泣きじゃくる私の頭をアデルが撫でる。
「エスター。これだけは覚えておいて。みんながあなたを愛さなくても、私がいるわ。例え離ればなれになっても、二度と会えなくなっても、私はずっとずっと、あなたの味方で親友。それを絶対に、忘れないで」
「うん。忘れない。……絶対に、忘れない……」
誰にも必要とされず、実の親にすら見捨てられた孤独のなかで、アデルだけが心の拠り所。ずっと一緒に居たい。大切な親友を失いたくない。
「ミーティアだったら、アデルの病を治せるかも。私、頼んでみる」
私の提案に、アデルは首を横に振った。
「ありがとう。でも私のために、あの妹に頼み事なんてしないで」
「でも……」
「だーいじょうぶよ。実はお父様が、お隣の共和国から腕の良いお医者様を見つけてくれたの。近々、向こうで手術するつもりよ」
アデルは「そうだわ! 良いこと思いついた!」と手を叩いた。
アデルはずっと黙って聞いてくれていた。
話し終えると、彼女はもう一度私をきつく抱きしめた。
「辛かったね。よく我慢したね、エスター」
その一言を聞いた瞬間、どっと涙があふれた。
泣きじゃくる私の頭をアデルが撫でる。
「エスター。これだけは覚えておいて。みんながあなたを愛さなくても、私がいるわ。例え離ればなれになっても、二度と会えなくなっても、私はずっとずっと、あなたの味方で親友。それを絶対に、忘れないで」
「うん。忘れない。……絶対に、忘れない……」
誰にも必要とされず、実の親にすら見捨てられた孤独のなかで、アデルだけが心の拠り所。ずっと一緒に居たい。大切な親友を失いたくない。
「ミーティアだったら、アデルの病を治せるかも。私、頼んでみる」
私の提案に、アデルは首を横に振った。
「ありがとう。でも私のために、あの妹に頼み事なんてしないで」
「でも……」
「だーいじょうぶよ。実はお父様が、お隣の共和国から腕の良いお医者様を見つけてくれたの。近々、向こうで手術するつもりよ」
アデルは「そうだわ! 良いこと思いついた!」と手を叩いた。