23時のミャーの大冒険
そんな可愛いことを言いながら潤んだ瞳で見つめられれば、もはや理性などという言葉は俺の中からあっという間にどこかへ飛んでいく。もう二度と戻ってこなくて構わない。

俺はベッドサイドのチェストから避妊具を取り出した。


──リン……リンリン

(ん?何の音だ?聞いたことあるような……)

「あっ……」

美弥が慌てて起き上がるとさっと服を直して玄関先へ駆けていく。 

「え?おい、美弥?」 

「颯、ミャー帰ってきたっ」 

美弥は嬉しそうに玄関扉を開けると、ゴロゴロと喉を鳴らすミャーを愛おしそうに腕に抱えて頬擦りした。

「おかえり、ミャー、楽しかった?素敵な彼女さんだね」

「ニャーン」

ミャーはゴロゴロと喉を鳴らすと美弥の頬をぺろりと舐めた。

「おいっ、俺の女だぞっ」

俺はミャーを美弥から引き離すと、床の上に下ろした。

「もう、颯っ!ミャーが女の子だと思ってた時は一度もそんなこと言ったことないくせに」

「美弥、他の男に色目使うなっ、隙見せんなっ」

「もうっ、颯キライ。ミャー行こ」

美弥が寝室に向かっていく。その後を追うようにミャーが澄ました顔をして歩いていく。
< 18 / 19 >

この作品をシェア

pagetop