堕落シンデレラは秘密に同居する。👠
詩朗くんはわたしを離す。
「ごめんね、あんまりにも可愛いから勢いで……」
か、可愛いっ!?!?
わたしの顔がかああっと熱くなる。
「うっううんっ、気にしないでっ」
「話はそれだけだよ」
「体調悪いのに付き合ってくれてありがとう」
「ううんっ」
「蓮翔と気をつけて帰りなよ」
「うんっ」
わたしはそう言うと席から立ち上がる。
「羽希ちゃん、また明日ね」
詩朗くんは優しく笑う。
「うん、また明日っ……」
わたしはそう言うと、扉まで歩き、
扉を開け、図書室を出る。
「蓮翔、待っててくれてありがと」
「帰るぞ」
「うんっ」
わたしは蓮翔と寮に帰って行ったのだった。