堕落シンデレラは秘密に同居する。👠
蓮翔は右手の指を1つずつ折りながら語り始める。
「汚れた皿は洗わない」
「洗濯物出しっぱなし」
「畳むこともない」
「布団干さない」
「掃除しない、風呂も入らない」
「買い物も行かない、一日中パジャマ」
「おまけにくっせぇわ、うっせぇわ」
「……」
何も言えないわたし。
くっせぇわ、うっせぇわは、余分だと思うけど…………。
「お前はただ、毎日部屋で小説書いてるだけじゃん!」
「居候の身だから、今まで何も言わずに全部俺がやってきたけど」
「そうやって八つ当たりされるとたまんねぇわっ!!」
「なっ……!」
「や、八つ当たりなんてしてないっ!!」
「してるだろ!!」
確かにしてますね。
「れ、蓮翔には分かんないよっ!!」
「ダメ出しされ続けて鬱になって、小説どう書いていいか分かんなくなったわたしの苦しみなんかっ!!」
「そんな苦しみ、大したことねぇわ!!」
「お前は何かにつけて甘いんだよ!!」
蓮翔はそう叫び返す。
「甘いよ、どうせわたしなんか甘いよっ!!」