堕落シンデレラは秘密に同居する。👠
わたしは卵焼きを箸で食べる。
「てか蓮翔、気になってたんだけどね」
「ん?」
「なんで、家出てきたの?」
「は?」
「だから、なんで家出てきたの?」
「は?」
蓮翔の『は?』ムカツクッ。
どうやら、理由を話す気はないらしい……。
「もういいやっ」
わたしはコップを手に取り、水を飲む。
「……おい、粉被り」
「な、何?」
「今日さ、バイトの面接受けてくるわ」
わたしはきょとんとする。
「え、何、いきなり」
「遊ぶ金欲しいし」
「どこの面接?」
「駅前のコンビニ」
え……。
あそこ……!?
「……という訳だから、金ちょうだい」
蓮翔は手を差し出してくる。