私のボディーガード君
綾子さんに連れて来られたティーラウンジは高級ホテルのラウンジのようだった。さすが一流企業。うちの大学より設備がいい。
「それで、聞きたい事って何ですか?」
窓際の席に落ち着き、レモンティーのカップを二つ、テーブルの上に置くと、綾子さんが切り出した。
社長室にいた時とは明らかに態度が違う。不機嫌さをそのまま丸出しにした綾子さんが何だか可笑しい。
「倉田浩介の事を知りたい」
「その人の事は本当に知りません。チャイルドは私が入社した時に発売中止になった薬ですから」
「発売中止になっているの?」
「ええ。現在は取り扱いはございません」
「いつ中止になったの?」
「私が入社した時ですから、五年前になると思います」
リカちゃんがチャイルドを勧められたのが八年前。それから三年後に発売中止になったんだ。
五年前と言えば、母が一度目の厚労大臣として入閣した時期だ。
母が厚労大臣になった事と、チャイルドが発売中止になった事に関係はあるんだろうか?
「それで、聞きたい事って何ですか?」
窓際の席に落ち着き、レモンティーのカップを二つ、テーブルの上に置くと、綾子さんが切り出した。
社長室にいた時とは明らかに態度が違う。不機嫌さをそのまま丸出しにした綾子さんが何だか可笑しい。
「倉田浩介の事を知りたい」
「その人の事は本当に知りません。チャイルドは私が入社した時に発売中止になった薬ですから」
「発売中止になっているの?」
「ええ。現在は取り扱いはございません」
「いつ中止になったの?」
「私が入社した時ですから、五年前になると思います」
リカちゃんがチャイルドを勧められたのが八年前。それから三年後に発売中止になったんだ。
五年前と言えば、母が一度目の厚労大臣として入閣した時期だ。
母が厚労大臣になった事と、チャイルドが発売中止になった事に関係はあるんだろうか?