私のボディーガード君
綾子さんと別れた後、三田村君が待つ一階のロビーに向かった。三田村君は一人じゃなかった。浅羽と向かい合って、怖い顔で何か話していた。
まさか三田村君と浅羽のツーショットを見るとは。
しかも何だか険悪。
2人の周りを黒いオーラが包んでいるみたい。
「浅羽さん、お仕事ですか?」
近づいて、声を掛けると浅羽が私を見た。
「妃奈子さん、やっぱりいらしてたんですか。彼に聞いても教えてくれなくて」
濃いめのグレーのスーツを着た浅羽が私に笑顔を向けた。相変わらず人懐こい笑顔。綾子さんもこの笑顔に心を持っていかれたんだろうな。
それにしても、なんで三田村君は浅羽に私がいる事を教えたくなかったんだろう?
「妃奈子さん、行きましょう」
三田村君が急に私の右手を掴んだ。
「えっ、あっ、ちょっと」
倉田浩介の事を調べている記者がいつ東京に戻るか浅羽に聞こうとしたら、手を握ったまま三田村君がずんずんと歩き出した。
凄い力で引っ張られて抵抗できない。
あっという間に出入口の自動ドアの外に出された。
「妃奈子さん、あの男に近づいてはいけません!」
外に出ると三田村君が怒ったように言った。
「どうして?」
「それは……」
三田村君が口ごもる。
「勘です」
思わず苦笑が浮かんだ。
まさか三田村君と浅羽のツーショットを見るとは。
しかも何だか険悪。
2人の周りを黒いオーラが包んでいるみたい。
「浅羽さん、お仕事ですか?」
近づいて、声を掛けると浅羽が私を見た。
「妃奈子さん、やっぱりいらしてたんですか。彼に聞いても教えてくれなくて」
濃いめのグレーのスーツを着た浅羽が私に笑顔を向けた。相変わらず人懐こい笑顔。綾子さんもこの笑顔に心を持っていかれたんだろうな。
それにしても、なんで三田村君は浅羽に私がいる事を教えたくなかったんだろう?
「妃奈子さん、行きましょう」
三田村君が急に私の右手を掴んだ。
「えっ、あっ、ちょっと」
倉田浩介の事を調べている記者がいつ東京に戻るか浅羽に聞こうとしたら、手を握ったまま三田村君がずんずんと歩き出した。
凄い力で引っ張られて抵抗できない。
あっという間に出入口の自動ドアの外に出された。
「妃奈子さん、あの男に近づいてはいけません!」
外に出ると三田村君が怒ったように言った。
「どうして?」
「それは……」
三田村君が口ごもる。
「勘です」
思わず苦笑が浮かんだ。