私のボディーガード君
家に帰ったあとも三田村君とは口をきかなかった。腹立たしい思いを抱えながら、夕食の生姜焼きを作る。今日の料理当番は私だ。
キッチンに立って、ニンニクと生姜をすりおろす。それから醤油、酒、みりんを加えて混ぜる。焼いた豚肉をフライパンから取り出して、混ぜたタレをフライパンに入れた瞬間、熱を持っていたフライパンがじゅわっと音を立てた。キッチンが芳ばしい醤油と生姜とニンニクの香りに包まれて、お腹が鳴りそう。
いつもだったらリビングで控えている三田村君がこの匂いにつられるようにやって来るのに、三田村君はリビングで何かの書類を黙々と読んでいる。
何よ。せっかく三田村君の好物を作ったのに無視して。
こっちから歩み寄ってやろうと思ったけど、もう知らないから。
「ご飯!」
ゴンッ! といつもより乱暴にダイニングテーブルの上に茶碗に盛ったご飯を置いた。
ハッとしたように三田村君がソファから立ち上がって、ダイニングテーブルまで来る。テーブルの上に並んだ生姜焼きを見て、三田村君の頬が僅かに緩んだ気がする。やっぱり生姜焼きが好物なんだ。
「いただきます」
2人で手を合わせてから料理に箸をつける。
そして黙々と食べた。
三田村君が何も言ってくれない。三田村君が話してくれたら、私も話そうと思っていたのに。
あ、三田村君、食べるペース速い。えっ、もうお味噌汁飲んじゃったの。生姜焼きのお肉も最後の一枚を食べちゃった。お茶碗のご飯も空だ。5分も経っていないのに、早過ぎる。
「ごちそうさまでした」
三田村君は空になったお皿を持って立ちあがった。キッチンでお皿を洗い出す。お皿を洗った後はまたリビングに戻って書類を黙々と読み始めた。
急に三田村君が遠くなった気がして寂しい。
浅羽の事でまだ怒っているの?
キッチンに立って、ニンニクと生姜をすりおろす。それから醤油、酒、みりんを加えて混ぜる。焼いた豚肉をフライパンから取り出して、混ぜたタレをフライパンに入れた瞬間、熱を持っていたフライパンがじゅわっと音を立てた。キッチンが芳ばしい醤油と生姜とニンニクの香りに包まれて、お腹が鳴りそう。
いつもだったらリビングで控えている三田村君がこの匂いにつられるようにやって来るのに、三田村君はリビングで何かの書類を黙々と読んでいる。
何よ。せっかく三田村君の好物を作ったのに無視して。
こっちから歩み寄ってやろうと思ったけど、もう知らないから。
「ご飯!」
ゴンッ! といつもより乱暴にダイニングテーブルの上に茶碗に盛ったご飯を置いた。
ハッとしたように三田村君がソファから立ち上がって、ダイニングテーブルまで来る。テーブルの上に並んだ生姜焼きを見て、三田村君の頬が僅かに緩んだ気がする。やっぱり生姜焼きが好物なんだ。
「いただきます」
2人で手を合わせてから料理に箸をつける。
そして黙々と食べた。
三田村君が何も言ってくれない。三田村君が話してくれたら、私も話そうと思っていたのに。
あ、三田村君、食べるペース速い。えっ、もうお味噌汁飲んじゃったの。生姜焼きのお肉も最後の一枚を食べちゃった。お茶碗のご飯も空だ。5分も経っていないのに、早過ぎる。
「ごちそうさまでした」
三田村君は空になったお皿を持って立ちあがった。キッチンでお皿を洗い出す。お皿を洗った後はまたリビングに戻って書類を黙々と読み始めた。
急に三田村君が遠くなった気がして寂しい。
浅羽の事でまだ怒っているの?