私のボディーガード君
「ごめんね、三田村君。ごめんね」
「妃奈子さん、なんで謝るんですか?」
「いつも三田村君に甘えてばかりだと思って」
「そんな事ないですよ」
ポンポンと、大きな手が後頭部を撫でてくれる。男の人に触れられる事がこんなに嬉しい事だったなんて、三田村君に触れてもらうまで知らなかった。
鼻をくっつけたネイビーの上着からは、ムスクと混ざった三田村君の匂いがする。一番私を安心させる優しい匂い。その匂いを噛みしめるように鼻いっぱいに嗅いで、涙ぐみそうになる。
失いたくない。
三田村君を失いたくない。
「妃奈子さん、不安なんですか?」
心配そうな低い声が耳元にかかる。
「三田村君、ギュッてして」
甘えるように見上げると、黒い瞳が困ったように笑った。
「本当に妃奈子さんは可愛らしい人だ」
そう言いながら、逞しい腕が私を抱きしめる。背中に圧力がかかって、より三田村君と密着する。
ずっとこの腕の中にいたい。この温もりを失う事は絶対にしたくない。
私のせいで、もしも三田村君が命を落とすような事になったら……。
じわっと涙が浮かぶ。
「妃奈子さん、泣いているんですか?」
スンっと鼻をすすったら心配そうに三田村君が私の顔を覗き込んだ。
「うん。三田村君の事が大好きだから」
黒い瞳がハッとしたように見開いた。
「妃奈子さん、なんで謝るんですか?」
「いつも三田村君に甘えてばかりだと思って」
「そんな事ないですよ」
ポンポンと、大きな手が後頭部を撫でてくれる。男の人に触れられる事がこんなに嬉しい事だったなんて、三田村君に触れてもらうまで知らなかった。
鼻をくっつけたネイビーの上着からは、ムスクと混ざった三田村君の匂いがする。一番私を安心させる優しい匂い。その匂いを噛みしめるように鼻いっぱいに嗅いで、涙ぐみそうになる。
失いたくない。
三田村君を失いたくない。
「妃奈子さん、不安なんですか?」
心配そうな低い声が耳元にかかる。
「三田村君、ギュッてして」
甘えるように見上げると、黒い瞳が困ったように笑った。
「本当に妃奈子さんは可愛らしい人だ」
そう言いながら、逞しい腕が私を抱きしめる。背中に圧力がかかって、より三田村君と密着する。
ずっとこの腕の中にいたい。この温もりを失う事は絶対にしたくない。
私のせいで、もしも三田村君が命を落とすような事になったら……。
じわっと涙が浮かぶ。
「妃奈子さん、泣いているんですか?」
スンっと鼻をすすったら心配そうに三田村君が私の顔を覗き込んだ。
「うん。三田村君の事が大好きだから」
黒い瞳がハッとしたように見開いた。