パーフェクトな警視にごくあま逮捕されました
そんな贅沢、してもいいのかな。
駒木さんがお金持ちだってわかっていても、気になっちゃう。

「まーた、難しいこと考えてる。
僕が花夜乃さんを甘やかしたいだけだから、気にしなくていいの」

今度はちゅっと軽く、唇が重なった。
そのままちらりと、駒木さんの視線が東本くんへ向く。

「……はい」

ダメにする甘やかし方はお断りだが、こうやって気遣ってくれるのはありだから、甘えておこう。

「てかさ。
篠永はいつまで、駒木警視の家にいるわけ?
新しいマンション見つかったら出ていくんじゃなかったのかよ」

東本くんの声には険がある。
しかも駒木さんを睨む目は、激しい嫉妬で燃えていた。

「あー……」

東本くんとは駒木さんとのお試し期間が終わったあと、彼と今度はお試し期間をすると約束した。
しかし、私は駒木さんに本気になってしまったわけで、きちんとお断りをせねば。

「私――」

「花夜乃さんは僕と、結婚するんだよー」

私の言葉を遮るように言い、駒木さんがへらっと笑う。

「だから、それはもういいですって。
俺は篠永に聞いているんです。
なあ、篠永」

東本くんが私に詰め寄ってくる。
後退する私を庇うように、駒木さんが彼とのあいだに立った。

「だから、花夜乃さんは僕と結婚するんだよ」

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