クールな綾瀬くんと、秘密の愛され同居始めます。
「ー触るな」
低くて冷たくて、氷のような声が響きわたる。
(……あや、せ、くん、だ)
「……は?何お前」
「俺らはこの可愛い子に用事が……っ、!」
一瞬だけど、見たことのないくらい冷たくて鋭い瞳をしていたのが見えた。
「ー用事が、何?」
「……っ、行くぞ……!」
ーパタパタ、と慌ててその場を去っていた怖い人たち。
「……っ、」
安心して、その場にぺたんと座り込んだ。
「胡桃っ!? 大丈夫か……?」
怪我したなら保健室行こう、と慌てている彼をはっきりと自分の瞳に写すと、ぽろぽろと涙が溢れだす。
「泣くほど痛むのか……!?」
「……っ、ちがうよ。安心して、……綾瀬くん、助けてくれたから……」
「……よく頑張ったな」
ぽん、と頭に置かれた手の体温が心地いい。あったかくて、安心する。
「…助けてくれて、ありがとう…っ」
「……うん。無事で良かった」
ー助けにきてくれた時の綾瀬くん、すごくかっこよかったなあ……。
まるで、本物の王子様見たいだった。
……あれ?なんか大事なこと忘れているような…。
「……あのさ、なんで胡桃俺のこと避けてんの?」
(……!!)
そうだ。私、綾瀬くんのこと今避けてたんだった……っ!
「……っ、えっと…それは」
「呼び方も“綾瀬くん”に変わってるし」
「……う」
「……さすがに、好きなやつからあからさまに避けられると、俺も傷つくんだけど」
「……うう、ごめーーっ、え?」
今、なんて……?
す、好きなやつって言った……?
「ーーずっと言うの我慢してたけど、もう限界」
「ーー胡桃のことが好き」
「……っ、う、そ……」
「嘘じゃない。ずっと、ずっと好きだった」