クールな綾瀬くんと、秘密の愛され同居始めます。



(…眠れない)



今日いろいろなことが起こりすぎて、幸せすぎて、眠れない。



(…お水、飲みに行こう)


ー…

「…あれ、弥生くん?」


「え、胡桃?こんな遅い時間にどうしたの?」


「私はなんだか眠れなくて。…今日までだし、この家でお世話になるのも。…弥生くんこそ、どうしたの?」


「俺も眠れなくて、」



ごくごくとお水を飲んだあと、部屋へ戻ろうとしたけど、なんだか寂しくなって。



「……いっしょに寝る?」


「……うん、」



夜のせいか、ちょっぴり弥生くんの声が甘く聞こえた。


ー…


(どうしよう…。こっちの方が眠れない、かも)


困った。いっしょに寝るということを深く考えていなかった。


弥生くんのベッドの中にいるせいか、弥生くんの香りで、…抱きしめられているみたいだし。


思ったよりも距離が近くて、心臓が忙しない。


「…胡桃、起きてる?」

「起きてる」


恥ずかしくて外側を向いていた体をくるっと動かして、こっちを向いている弥生くんと向かい合わせになる。


ー心臓がどき、と跳ねた。



「…明日、もう同居終わっちゃうんだよね」

「うん」

「……寂しいな」

「俺も寂しい。でも、いっしょに住んでなくても、いっぱい会いに行くから」

「…ふふ、そうだね。今よりもたくさん会って話したい」



ーふと、思いだしたこと。



「私ね、最初綾瀬くんのこと、怖い人だって思ってたんだあ」

「どうしたの急に」

「…でもね、ほんとはすっごく優しい人だってすぐに気付いたよ。クールな王子様は、誰よりも優しいって、」



みんなにも知ってもらいたいけど、私だけが知っていればいい、なんて矛盾してるよね。



ー大好き。


そう重いを込めてめのまえの彼を抱きしめる。



「…ほんと、可愛すぎる」


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