捨てられた令嬢はチートな精霊師となりまして
 と、クライヴ。
「街を離れることも多いので、管理人のいる家を借りた方がいいっていう結論に達したんですよね。私達のところは表で食事もできるし」
 と、タデウス。
『ニバーン』の面々は、飲食店を経営している店が持っている家を借りているのだそうだ。食事が必要な時は、その店に行けば三食出してもらえるらしい。店で食べても、裏の家に持ち帰っても自由。
 彼らは遠出をすることも多いし、帰ってきて料理をするのも面倒だ、というわけでそこに決めたそうだ。料金は別だが、頼めば掃除などもしてもらえるという。彼らの生活なら、その方が都合がよさそうだ。
(草がぼうぼうなのは、幽霊屋敷っぽいわね……)
 そう思いながら、屋敷の中に足を踏み入れる。
「お邪魔しまーす……わわわ、埃がすごい!」
 床には埃が積もり、この家を訪れた冒険者のものなのか、ところどころ足跡が残っている。
 イオレッタが一歩踏み出した時、ガタガタガタッと音がした。家全体が揺れているようで、天井から埃が落ちてくる。
「うるさーい!」
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